将来、教員になりたいと、岩国高校を卒業し、現在、上武大学 ビジネス情報学部 村重亮達さんが、7月下旬に、本校でインターンシップを行いました。
村重さんに、大学入学のきっかけや、大学入試について、大学生活、後輩へのメッセージを書いていただきました。
生徒の皆さん、特に、受験の正念場を過ごしている3年生の皆さんは、大学生活に夢を馳せ、勉強のモチベーションにしてください。
村重さんは、現在、箱根駅伝出場を目指して、奮闘中です。先輩の活躍を応援しましょう!
私は幼い頃から走ることが大好きでした。小、中学校の時に仲間と参加した駅伝大会の経験や、お正月にテレビで見る箱根駅伝の中継が、さらに私を走ることにのめり込ませ、いつしか箱根路を走る自分を思い描いていました。
そのため中学校時代までは野球をしていましたが、高校では陸上部に入りました。
岩国高校へ進学した理由は、地元の看板を背負って、県内県外の強豪選手たちと競いたいと思ったこと、箱根駅伝を走るためは関東の大学に進学しなければならなかったこと、からです。
箱根駅伝を目指す多くの大学(強化指定されている部活)では、高校入学直後から全国の有力選手の争奪戦が始まるため、高校時代にできるだけいい結果を残してスカウトの目に留まることが求められました。単にその大学に入学しても、結果がないと駅伝部に入部することが出来ないからです。
結果的に私は中国大会止まりでしたが、色々なご縁があり、上武大学駅伝部の入部を(入試で合格することを条件に)許可されました。
上武大学は、3年前まで11年連続で箱根駅伝に出場していました。
また、上武大学には医療系国家資格である柔道整復師のコースがあり、保健体育の教員免許も取得できること、そして何より箱根駅伝を目指せる環境があることが進路決定の決め手となりました。
上武大学の入試ではAO入試(アドミッションズ・オフィス入試)を使用しました。
AO入試は、大学側が入学時に求めている学生像(アドミッション・ポリシー)を基準に合否を決めるという入試方式で、推薦との違いは学校長の推薦を必要としないことです。 特に、受験生の個性や適性、またその大学で学びたいという意欲が重視されるので、本気でその大学で学びたいという気持ちがある人のための入試方法と言えます。
私の場合は、志望理由調査書を提出し、面接を受けるといった試験でした。調査書では限られた文字数の中で、大学時代の目標は何か、どのようなことを学びたいのか、など自らの思いを伝える文章を作れるように何度も練習しました。面接では自分の思いを言葉で伝えるだけでなく、予期していない質問や答えにくい質問が来た時の対応や平常心を保つことを特に練習しました。入試が9月であったため夏休み期間中、担任の先生に協力していただき調査書、面接の準備を行いました。
私の大学生活は、「部活動」と「学業」が中心です。
駅伝部での1日の流れは
5:15 起床
5:45~朝練習
7:30~8:30 風呂・朝食
8:30~8:45 寮掃除
9:00~15:50 授業
16:10~ 午後練習
18:30~19:30 風呂・夕食
19:30~ 自由時間
22:00 就寝
練習では1日平均28km程走っており、合宿などの集中練習期間では1日50km近く走る日もあります。土曜の午後から日曜日はオフで友達と遊んだり勉強したり身体を休めたりして過ごしています。
次に、学業については、 例えば私が受講していた令和4年度前期の授業は
月…〖保健体育教育法〗柔道整復演習Ⅰ
火…病理学概論、リハビリテーション医学、〖特別活動の指導法〗
水…臨床実習
木…柔道整復学IV、専門ゼミ、臨床実習、〖教育相談〗
金…スポーツ障害Ⅰ、スポーツリハビリテーション医学、一般 臨床医学
〖⠀〗は教職科目で、その他は柔道整復の国家試験の授業となっています。
大学に入って感じたことは、「気持ちを前に向けることで、選択肢は広がり、世界が広がる」ということです。
・高校時代文系選択で生物などの理系科目は苦手だった私が、現在は生理学・外科学・整形外科学・一般臨床医学など理系科目を面白いと思いながら受講していること
・勉強嫌いだった私が、岩国高校に教員免許取得のために再び来校し、体育教官室の席に座り、先生方と談笑するといったこと
これらは高校の時には夢にも思わなかったことでした。
自分の選択によって思いがけない様々な道が拓けるのが高校~大学なのだ、と私は感じています。
また、自分の興味ある勉強を好きなだけ出来るということも大学の魅力の1つです。国家試験の勉強や部活動は高校の時より忙しいですが、自分のなりたいものになるための時間と思うとワクワクしますし、それがある大学生活は楽しく充実していると感じます。
いまもコロナ禍で、さまざまな行動が制限されていますが、夢を描き、気持ちを前に向ければ、自分の可能性は広がります。
皆さんも文理選択、志望校選択などこれから沢山悩む機会があると思います。その時は失敗だったと思っても最終的に自分のした選択が正しいものに変えれるよう毎日を頑張ってください!