日々の風景

先を見通して、今を頑張る!①~2年次生大学セミナーを実施(前編)~ (2022/11/08)

将来の自分の姿がおぼろげながらでもイメージできれば、今やらなければならないことが見えてきます。

岩国高校では、1年次に地域で活躍する20名の方をお招きして、自分の進路に関わる地域の課題を学ぶ「キャリアセミナー」を(10月18日の記事をご覧ください)、2年次には「大学セミナー」を「総合的な探究の時間」に実施しています。


11月8日、6,7限には、2年次生が、各教室に分かれて大学セミナーを実施しました。県内外の7大学に御協力いただき、14講座にわたり講師をお招きし、出前講義を行っていただきました。その様子を2回に分けて紹介します。


御協力いただいたのは、九州工業大学、九州大学、山陽小野田市立山口東京理科大学、周南公立大学、広島女学院大学、山口県立大学、山口大学(五十音順)の7大学です。

以下に、各出前講義の内容を紹介します。(講義選択時に配布した一覧等から)(敬称略)

とても、わくわくするようなテーマが並んでいます。

①先生を目指す、教育の仕組みについて考える

山口大学 教育学部 教職大学院 教授 佐々木 司

先生を目指すには何が必要か、教育の仕組み(例えば、大学入試はなぜあるか)、システム(学級のなかにはどのようなシステムが存在しているか)、アメリカの学校教育(1週間に1日だけ通えばよい学校があるのだが、それはなぜか)など、学校を中心とした教育課題、新しい教育動向について、見方・考え方等をできるだけわかりやすくお話したいと思います。

②学校教育のはじまり-学校って何のためにあるの?-

広島女学院大学 児童教育学科 准教授 大橋 隆広

みなさんは、何のために学校に通っているのでしょうか?「勉強をするため」、「部活動をするため」、「友達に会うため」、「みんなが通っているから」、「大学に行くため」・・・、一人ひとりが学校に通う/通いたい理由はさまざまだと思います。しかし、そもそも学校は何のためにでき、人々はなぜ学校に通ってきたのでしょうか?この講義では、みなさんが現在生徒として通っている学校の意義や役割について改めて考えてみるとともに、将来教員になることを考えているみなさんに、学校教育の重要性について改めて確認してもらうことを目指します。

③第二言語習得のメカニズム~効果的な英語学習方法とは~

山口県立大学 国際文化学部国際文化学科 教授 岩中 貴裕

グローバル化の進展に伴い英語の重要性が増している。しかし国際的な観点から見ると日本人の英語力は高いとは言えない。英語学習は第二言語習得研究によって明らかにされた知見を取り入れることによって効率的に行うことができる。本講義では第二言語習得研究によって明らかにされた知見に基づいた望ましい外国語学習方法について説明する。

④元JICA海外協力隊員による国際理解教育出前講座

山口大学 教育学部 幼児教育講座 講師 青山 翔

本講義はJICA海外協力隊員(現職教員特別参加制度による)としてバヌアツ共和国に小学校教育推進のために派遣された講師による実体験の語りを通して共生社会について考える国際理解教育の出前講座です。2年間におよぶ現地での生活や課題、活動内容についての紹介をもとに、学生同士による対話を通して共生社会について考えていきます。

⑤テレビの向こう側に広がる法律の世界

山口大学 経済学部 経済社会講座 教授 立山 紘毅

「テレビ離れ」が言われても、情報源として放送はやはり重要だ。新聞と並び称されるマスコミの世界、法律に縛られない新聞と法規制の下にある放送、両者に共通の要素と違う要素、それを「放送法違反」の言葉から考えてみたい。

⑥ヒーロー像から日本を探検する

山口大学 経済学部 観光政策学科 教授 武本Timothy

スーパーマンなどの欧米のヒーローと、スーパー戦隊や仮面ライダーなどの日本のヒーローとの間には、構造的な違いがあります。欧米のヒーローの多くは、単一人物が、普段着の姿で、日常生活を送る記者などとの同一性を隠すために、スーツを装着して、自問自答しながら飛行するヒーローとして活躍します。一方、日本のヒーローは何等かのシンボル(変身アイテム)をもって、多くの場合ではシンボルが内在する特別な力に憑依され、皆の前で変身し、スーツの力をもって活躍します。また日本の多くの物語では、ヒーローは次々と新しい変身アイテムをどんどん集めていきます。これらのヒーローの物語におけるスーツとシンボルを、欧米文化と日本文化における 外見と記号の見方と解釈して、それぞれの文化の自己観と、観光客の行動の違いを探検します。

⑦睡眠と生体リズム

山口大学大学院医学系研究科 保健学専攻 地域・老年看護学講座 教授 堤 雅恵 

ヒトの睡眠・覚醒には太古の昔から変わらないリズムがあり、そのリズムに沿った睡眠が健康維持のためには理想的といえます。しかしながら現代社会においては、寝付きが悪い、昼間眠いなどの不調をきたす人が多く見受 けられます。私の講義では、睡眠・覚醒リズムの基本から試験勉強中のサバイバルな睡眠法まで、高校生活に役立つ話を聞いていただきたいと思います。また、専門領域である高齢者ケアの観点から、研究結果を踏まえた講義を行うこともあります。